私が柔道整復師を志した理由

私が柔道整復師になりたいと思っていた理由は、大きく分けて二つあります。


一つ目は「子どもの頃から体の構造や健康、運動に強い関心を持っていたこと」
二つ目は「学生時代に出会った整骨院の先生の存在に強く影響を受けたこと」です。

この二つの出来事が重なり、今の自分の道を選ぶ大きなきっかけになりました。

私は小学生の頃から野球を中心に、走ることや運動そのものが大好きな子どもでした。
とにかく体を動かすことが楽しく、どうすればもっと速く走れるのか、どうすればもっと遠くへ投げられるのかと考え、実際に試してみるのが好きでした。

今振り返ると、この「試してみる」習慣こそが、現在の施術にも活かされているのだと思います。
当時はインターネットも今ほど情報が豊富ではありませんでしたが、わずかな資料や周囲のアドバイスをもとに、自分なりに体の動きやメカニズムを探っていました。

さらに、高校の野球部時代にはトレーナーさんから栄養指導やトレーニング方法を教えていただく機会もありました。その経験を通じて「体の構造や栄養素、健康を学ぶこと」が自然と身近になっていったのです。

運動を通して身についた「考える・試す・工夫する」という姿勢は、施術者としての治療にも大きな影響を与えています。
患者様の体の不調には一人ひとり異なる背景があります。そのため「なぜこの症状が起きているのか」「どうすれば改善に向かうのか」を考え、検証していく姿勢が欠かせません。
スポーツ少年時代に培った探究心が、今の仕事に直結しているのだと実感しています。

私の進路を決定づけた大きな出来事は、学生時代に通った整骨院での体験でした。

当時、野球部でピッチャーをしていた私は、肩や肘を痛めて投げられない時期がありました。
まず整形外科を受診しましたが、診察と画像検査だけで「安静にして様子を見ましょう」と言われ、湿布を渡されただけで終わってしまいました。正直「これで良くなるのだろうか」と不安ばかりが残ったのを覚えています。

そんなとき、チームメイトが腰痛で通っていた整骨院を紹介してくれました。そこで出会った先生が私の人生に影響したことは間違えありません。

その先生は学生時代に野球を経験されており、豊富な知識と実体験をもとに、私の肩や肘の痛みに真剣に向き合ってくださいました。
野球特有の体の使い方を理解したうえで施術してくださり、練習や試合後の夜遅くまで対応していただくこともありました。さらに技術的な指導や将来のことまで親身に話してくださり、治療を超えて心の支えになっていただきました。

その先生の姿勢は、私にとって「理想の施術者像」そのものでした。
ただ治療をするのではなく、患者に寄り添い、不安を取り除き、前向きな気持ちにさせてくれる。
学生だった私は、その姿に心から憧れを抱きました。そして「自分もいつかこの先生のように、人を支えられる存在になりたい」と強く思うようになりました。

この出会いがなければ、柔道整復師という道を選んでいなかったかもしれません。野球を続けるなかで怪我に悩み、その中で出会った整骨院の先生の温かさと誠実さが、私の進路を決定づけた大きな理由です。

こうした経験を経て柔道整復師になった私は、今では施術者として患者様と向き合う立場になりました。
そこで強く思うのは「お世話になった先生のように、信頼される施術者になりたい」ということです。

病院では「検査だけで安静にしてください」と言われて終わってしまうケースが多いです。
実際に私自身もそうでしたし、同じような思いをしている方は決して少なくありません。

どこへ行ってもなかなか良くならず、頼れる場所を探している方にとって「この先生に任せれば安心だ」と思っていただける存在でありたいのです。

また、体の痛みや不調は、ただ筋肉や関節の問題だけではなく、その方の生活背景や精神的な不安とも深く関わっています。私は、患者様の体だけでなく心にも寄り添い、安心して任せてもらえるような施術を心がけています。

「この先生に出会えて良かった」「相談できて安心した」と言っていただけることが、施術者としての最高の喜びです。

どこに行ってもなかなか良くならない方、病院では、自分と同じように診察だけで様子を見てくださいと言われてしまう。
多くのお悩みを持った方がおられると思っております。
いい施術者と出会えるかどうかは、ご縁次第だと思いますが
自分を頼ってくださる方には、出会えてよかった。

先生に見てもらえたら安心だと言われる施術者になりたいと思っています。

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