体の痛みを取るのに必要な考え


「治療」と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべますか?
多くの人は、病院で薬をもらったり、手術を受けたりすること、あるいは整体院で体をほぐしてもらうことなどを想像するかもしれません。
もちろん、それらは大切な医療行為の一つです。
しかし、私たちが考える本当の「治療」とは、単に症状を一時的に抑えることではありません。
痛みを抑えていく中で必要な3つの考えがあります。

①体の構造そのものに働きかける

→これは、皆さんが思い浮かべる治療です。治療院に行って施術を受けて悪くなっているところを調整する。
その中でも
・筋肉
・骨格
・神経
・脈管系
・内臓器

など様々な要素があります。

②毎日の「使い方」を見直す

→動作改善といいます
せっかく体が整っていても体の使い方が負担をかければまた悪くなってしまいます。
・歩行
・立ちあがり動作
・座り姿勢
・仕事中の動作
・姿勢改善
などがあげられます。

③体が回復するための「環境」を整える

→どれだけ気を付けていても体が回復する力を持っていないと意味がありません
・睡眠時間や環境(寝具)
・食事(栄養素)
・姿勢(椅子や机、仕事環境)
・精神的な負荷
などがあげられます。

この3つのポイントについて、なぜそれぞれが重要なのかを詳しくお伝えしていきます。

第1ポイント

体の構造そのものに働きかける


私たちの体は、単一のパーツではなく、骨格、筋肉、内臓、神経、血管といった無数の要素が複雑に絡み合った精巧なシステムです。
どこか1か所に問題が起きれば、全身に影響が波及します。
だからこそ、表面的な痛みや症状だけでなく、その奥にある構造そのものにアプローチすることが不可欠なのです。

家を建てる際、土台が歪んでいれば、いくら壁を塗り直しても、やがてヒビが入ってしまいます。
人間の体も同じです。
骨格は体を支える「土台」であり「柱」。背骨や骨盤にわずかなズレや歪みが生じるだけで、全体のバランスが崩れ、特定の筋肉や関節に過剰な負担がかかります。
その結果、慢性的な肩こりや腰痛、膝の痛みとして現れるのです。

また、筋や筋膜は、全身を覆う「ネットワーク」でもあります。筋膜はボディスーツのように全身を包み込み、筋肉同士を連結させています。長時間の不良姿勢や疲労によって筋膜が硬くなったり、癒着したりすると、体の動きが制限され、痛みや違和感を引き起こします。
治療では、この骨格の歪みを整え、硬くなった筋肉や筋膜を緩めることで、体が本来持っている動きを取り戻す手助けをします。

神経は、脳からの指令を全身に伝え、体の機能をコントロールする「司令塔」です。
骨格の歪みや筋肉の緊張が神経を圧迫すると、しびれや神経痛、自律神経の乱れ、そして内臓の機能不調につながることもあります。
また、血管やリンパ管などの脈管系は、体中に栄養や酸素を届け、老廃物を回収する「ライフライン」です。
血行が悪くなれば、細胞に十分な栄養が行き渡らず、老廃物が蓄積し、疲労回復が遅れたり、痛みが強くなったりします。これらの神経脈管系へのアプローチは、単に筋肉をほぐすだけでなく、体の内側から生命力を高めるために非常に重要です。

あまり知られていませんが、内臓の不調も体の痛みや歪みと深く関係しています。
例えば、胃や肝臓の疲れが背中の痛みを引き起こしたり、腎臓の働きが骨盤の歪みと関連していたりすることがあります。
内臓は筋膜を介して他の組織とつながっており、内臓そのものの硬さや下垂が、全身のバランスを崩す原因になるのです。これらの相互作用を考慮し、内臓の機能そのものにも働きかけることが、根本的な治療には不可欠です。

第2ポイント

毎日の「使い方」を見直す


どんなに優れた治療を受けても、それはあくまで「リセット」です。
もし、毎日、体を歪ませるような動作を繰り返していれば、痛みはすぐに元通りになってしまいます。
本当の治療とは、体を「リセット」するだけでなく、あなたの「使い方」そのものを「アップデート」することです。

歩行を含めた日常の動作

人間にとって最も基本的な動作である「歩行」は、まさに全身の協調性が試される運動です。
正しい歩き方(骨盤から動かす、腕をしっかり振る、地面を蹴り出すなど)は、全身の筋肉をバランス良く使い、姿勢を整える効果があります。しかし、猫背で足をすりながら歩いたり、重心が偏っていたりすると、それが習慣的な歪みとなり、痛みや不調の原因となります。

    歩行だけでなく、座り方、立ち上がり方、物を持ち上げる際の姿勢など、私たちが無意識に行っている一つひとつの動作が、体の状態を良くも悪くもします。
    治療で体の構造を整えた後、どのように体を使えば良いかを学び、実践していくことで、良い状態を維持し、さらに良い体へと進化させることが可能になるのです。

    第3ポイント

    体が回復するための「環境」を整える

    どれだけ良い施術を受けても、体そのものの回復力がなければ、治療効果は長続きしません。
    私たちの体は、食事から得た栄養を使い、睡眠中に体を修復することで健康を保っています。
    治療効果を最大限に引き出し、より根本的な改善を目指すためには、生活環境を整えることが不可欠です。

    睡眠は、単に体を休める時間ではありません。日中に活動して疲弊した細胞を修復し、体内の老廃物をデトックスし、免疫機能を高める、まさに「メンテナンスタイム」です。
    ※寝すぎも体には、よくないです。人生の三分の一と言われるように8時間を目安にするのが良いです。
    質の良い睡眠がとれないと、疲労が蓄積し、筋肉の緊張が解けにくくなり、痛みが慢性化しやすくなります。
    寝具を見直したり、寝る前のリラックス習慣を取り入れたりするだけでも、回復力は大きく向上します。

    私たちの体は、食べたものでできています。細胞や筋肉、骨、血液、すべてはあなたが口にした食べ物から作られるのです。炎症を抑えるビタミンやミネラル、筋肉や骨の材料となるタンパク質、エネルギー源となる炭水化物など、バランスの取れた食生活は、体の内側から不調を治すための土台となります。
    反対に、加工食品や過剰な糖分は、体内で炎症を促進し、回復を妨げる要因となるため注意が必要です。

    ストレスもまた、体の回復を妨げる大きな要因です。過度なストレスは自律神経のバランスを崩し、血行不良や筋肉の緊張を引き起こします。また、冷えや乾燥といった外的な環境も、体の機能に影響を与えます。


    まとめ:総合的なアプローチが本当の治療
    私たちが考える「治療」とは、この3つの柱を総合的に捉え、アプローチしていくことです。

    1. 専門家による施術:体の構造を整え、良い状態に「リセット」する。
    2. 日々の動作の見直し:体の使い方を学び、良い状態を「キープ」し、「アップデート」する。
    3. 生活環境の改善:回復力を高める「環境」を整える。
      この3つが揃って初めて、根本的な改善、そして健康な体づくりが実現します。

    整体院は、あなたのお悩みを解決するための院です。


    ■2つ以上の整骨院や病院に行ったが良くならなかった、効果を感じられなかった

    ■回数券の押し売り、サブスク契約、何十万円もする物販の営業をされて嫌な思いをした
    ■担当者が毎回変わり治療の内容が薄く信頼できる先生に診てもらいたい
    ■自分の身体の状態を理解してしっかりと治していきたい

    上記のお悩みがございましたら一度ご相談ください。
    また「これは診てもらえるのかな?」という疑問も、お気軽にお尋ねください。
    早期にご相談、対応できれば手術を回避できるケースもあります。

    今回もブログにお付き合いいただきましてありがとうございます。
    私の治療や経験が皆様に役立つことがあれば幸いです。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA