実際に患者さんで股関節痛の方症例です。
・寝ていると股関節の中の方に違和感が出てくる。
・寝返りを打つと股関節が痛む
・座っていると股関節の奥が痛む
この三点が訴えでした。
検査してみると
左非荷重が存在するのが考えられます
※非荷重とは?
自身が診療していく中で大切にしている見立てで骨盤の仙腸関節の状態、重力線からのズレを検測する。仙腸関節の緩み、しまり具合を図る

①前方に回転すれば緩み、同時に股関節も外旋し前方に変位
②後方に回転すれば締まる、同時に股関節も内旋し後方に変位
どちらにもこうした症状の背景には、股関節の「潤滑不全」が関係していることがあります。
滑らかに動くためには関節内で「滑液(かつえき)」という潤滑液が適切に分布している必要があります。しかし、はまり込みが悪くこの潤滑がうまくいかなくなります。
さらに段々と股関節の動きの中心(回旋中心)がズレてしまう。
赤い丸がズレが起こってしまい痛み、違和感を出している部位
水色の矢印方向に変位する
※これが言わば股関節の非荷重状態です。

寝ている状態ですと重力がかからない状態なのでもともと悪くなっている部位に違和感を感じるメカニズムになっています。
治療の目的としては
①股関節の位置を後方に戻す
②左の骨盤を締める
治療後の検査では、完全に取り切れてない部分がありましたが、おおよそ正常範囲落ち着いたと思います。
WB体操をお伝えし自宅でやっていただくように指示しました。
体操を正しく行うと、治療の効果が維持されやすいです。
見立て上は、ひどい状態ではなかったので数回治療すると症状が緩解してくると思いました。
しかし非荷重状態のまま、股関節に負荷をかけると変形症やインピンジメントにつながると思います
今回の患者さんは、痛みが重症化したら嫌だということで来院されました。
早めに対応できたのがよかったと思います。
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