【CM関節症】親指の付け根が痛い方へ

指の痛み

母指CM関節症

母指のCM関節(第一手根中手関節)は、母指の付け根にあたり、「大菱形骨(だいりょうけいこつ)」と「第1中手骨」の間にある関節です。鞍関節(あんかんせつ)という特殊な形状で、広い可動域を持ち、つまむ・握る・捻るなど多彩な動きに関与しています。

病態と痛みの出方

主な病態
繰り返しの使用による微細な外傷や炎症
関節面のズレによる違和感、痛み

痛みの特徴

つまむ・ひねる・開けるなどの動作でCM関節部に痛み
CM関節だけをピンポイントで動かすと痛みが誘発される
進行すると母指の付け根が腫れたり、変形を呈することも

考えられる原因3つ

・手根骨(大菱形骨、舟状骨)中手骨のアライメント不良
・手内在筋、前腕筋群(母指球筋、母指屈筋)バランス不良
・繰り返しの動作負荷による炎症

舟状骨・大菱形骨、中手骨整復による対応
アプローチの要点
• 痛みの主因が関節の不整列やアライメント不良であれば、整復により症状が軽減することが多い。
• 舟状骨と大菱形骨、中手骨の位置関係を調整し一直線上に動くようにする
• 手にもアーチがあるので整復して調整していく

整復の考え方
舟状骨、大菱形骨が過剰に背側・橈側に変位していないかを確認。
→大菱形骨が背側回旋している場合、CM関節が開いて不安定になりやすい。
整復時は、舟状骨・大菱形骨、中手骨のアライメントを揃えるように調整する。
そのうえで、CM関節のみを動かして痛みが消失または軽減するかを確認。

筋肉に対しての対応 
筋肉の緊張が原因で指がうまく動かせていない場合もある
特に母指球筋は、確認が必要である

まとめ
CM関節症は、手根骨の整復、母指球筋を診ていくことが大切です
当院では、
• テーピングによる関節安定化
• 手技療法による整復と処置
• 過使用の抑制と生活指導を行います

お悩みの方は、どなたでも安心してご相談ください

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