四十肩とは、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩の関節を取り巻く組織(筋肉・腱・関節包など)が炎症を起こし、痛みや可動域の制限を引き起こす症状です。
特に40代以降の方に多く見られ、日常生活に大きな支障をきたすこともあります。
四十肩を単なる「加齢によるもの」として片づけず、その背後にある構造的・機能的な要因を丁寧に分析し、根本的な改善を目指しています。
構造的な骨頭のズレと重力の影響
肩関節は、腕の骨(上腕骨)の骨頭が肩甲骨の関節窩という浅いお椀のような構造に乗っている非常に不安定な構造です。

正常であれば筋肉や靭帯、関節包の働きによって骨頭は安定しますが
• 筋力の低下、硬結(硬くなる)
• 姿勢不良
• 過去の怪我
• 関節潤滑低下
などの要因により、骨頭が徐々に前下方へズレてしまうことがあります。
これが肩関節に無理な負荷をかけ、炎症や痛みの原因となるのです。
【直接的な痛みの原因】
①潤滑不全(関節内の滑走障害)
関節内部には滑液(かつえき)という潤滑液が存在し、関節のスムーズな動きをサポートしています。
四十肩では、この滑液の分泌が減少したり、関節包の柔軟性が失われることで、潤滑不全が起こります。

滑らかに動かない関節は摩擦が増し、炎症を誘発し、さらに動かすことが辛くなるという悪循環に陥ります。

このように整復していき関節潤滑を促していきます
②後面筋(肩甲下筋・棘下筋など)の緊張
肩を支える筋肉群、とくに肩の後面にある筋肉(棘下筋、小円筋、肩甲下筋など)は、姿勢の崩れや関節のズレによって過緊張状態に陥ることがあります。

その結果、肩の可動域が制限され、
• 腕を後ろに回せない
• ジャケットを着るのが辛い
• 寝返りで痛む
といった典型的な四十肩の症状が現れます。
③胸郭・肩甲骨・脊柱・頸部の連動性の低下


人の体は、やじろべ構造になっていて
絶えず、重心の位置をコントロールし正常な状態にバランスしている
肩関節は単独で動いているわけではなく、胸郭(肋骨まわり)・肩甲骨・背骨・首などと連動して動きます。このうちのどこか一つでも可動性が低下すれば、肩に過剰な負荷が集中します。
たとえば、
• 猫背(胸郭の動きの低下)
• 肩甲骨の癒着や動きの悪さ
• 頚椎の可動制限
などがあると、肩の動きは不自然になり、やがて炎症や痛みへとつながっていきます。
①潤滑不全(関節内の滑走障害)
②後面筋(肩甲下筋・棘下筋など)の緊張
③胸郭・肩甲骨・脊柱・頸部の連動性の低下
主に3つの理由が考えられる
当院では、状態に応じてアプローチをしていきます
・単純に筋肉を鍛えれば治ります
・姿勢に気をつけてください
・年のせいです
簡単に誰でも言われていることは、言いませんのでお悩みの方は、お気軽にご相談ください
四十肩は放っておいても自然に治る場合もありますが、治るまでに1年以上かかることも少なくありません。
適切な評価と施術を受けることで、回復までの期間を短縮できる可能性があります。
お一人おひとりの状態に合わせた施術をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。
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