朝起きたときに「腰が重い」「動き始めがつらい」そんな症状を感じたことはありませんか?
日中はそれほど痛くないのに、朝だけ痛むというのは、実は多くの腰痛患者さんに共通する悩みです。
その原因のひとつとして「非荷重状態による仙腸関節の緩み」が考えられます。
基本的に重力を受けているのは骨盤の「仙腸関節」です。
「非荷重」とは、生理重力線からの逸脱している状態のことを指します。
代表的なのが「寝ているとき」や「横になって休んでいるとき」です。
私たちの体は、立っているときには、仙腸関節に重力がかかりしっかりと挟み込み体を支えています。また、筋肉や靭帯がある程度緊張して、関節が安定しています。
しかし、寝ているときは、活動が最小限になり、関節を支える力がゆるみます。

仙腸関節の“緩み”が朝の腰痛を引き起こす

仙腸関節は、寛骨と仙骨をつなぐ関節で、体を安定させる土台となる重要な部分です。
わずか数ミリ(極わずかしか)動かない関節ですが、その微小なズレや不安定さが痛みの原因となることがあります。
非荷重状態が続くと、仙腸関節がずれる、支える靭帯や関節包が異常な緊張が起こる
このようなメカニズムが考えられています。
特にこんな方は要注意!
• 妊娠・出産の経験がある(ホルモンの影響で靭帯がゆるみやすい)
• 長時間デスクワークで座っていることが多い
• 睡眠中にあまり寝返りを打たない
• 柔らかすぎるマットレスを使用している
これらに該当する方は、仙腸関節の不安定性が慢性腰痛の原因になっている可能性があります
当院では、仙腸関節の動き・靭帯の張力・骨盤周囲の筋機能を総合的にチェックし、原因に合わせた施術を行っております。状態に合わせた体操を指導を行っています。
朝の腰痛は「寝ている間に体が休めていないサイン」です。
非荷重状態で起こる仙腸関節の緩みは、見逃されやすい原因のひとつですが、しっかり対処すれば改善が見込めます。
「朝だけ痛い」「布団から出るのがつらい」と感じている方は、
一度検査をおすすめします。
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