【草野球で肩や肘が痛むあなたへ】フォームだけじゃない!体の“ゆがみ”から考えるケガの原因とは?

実際の症例

整骨院の院長、大塚武明です。

草野球やソフトボールを楽しんでいる方から、「投げると肩が痛い」「肘が痛い」「肩が上がらなくなってきた」といったお悩みの相談をよくいただきます。

痛みの原因として多くの方が思い浮かべるのは、フォームの問題や筋力不足などではないでしょうか?
もちろんそれらも関係しますが、今回は体の構造や動きの連動=「運動連鎖」の視点から、痛みの“本当の原因”について解説していきます。

◆ 投球の際、骨盤に何が起きているのか?

まず知っていただきたいのが、「人の体は骨盤(特に仙腸関節)で重心のバランスを感じている」『重心の乗りずらい方は、骨盤の関節が開きやすい』という事実です。

日本人の約7割は右利きで、日常生活でも右に重心をかけがちです。
例えば、右足で片足立ちをすると安定する、という方が多いのではないでしょうか。

一方、野球で右投げの選手がボールを投げる際は、左足をしっかりと踏み込む必要があります。
しかし、普段重心がかかっていない左側の骨盤には体重が乗りづらく、結果的に左の骨盤が外側に開いて不安定な状態になってしまいます。

◆ 骨盤のゆがみは股関節へ、さらに肩へと連鎖する

骨盤が開くことで、連動して股関節も外旋(外に開く)しやすくなります。
この状態では、投球の衝撃を受け止める力が足りず、無意識のうちに股関節を内旋・屈曲させて補おうとする「代償動作」が起こります。

例えば、100球投げれば100回その負荷がかかります。
それが毎週、毎月と積み重なれば、体に不調が出てきても当然です。

そして重要なポイントです。
体は歩行のように、右腕と左足、左腕と右足が連動して動きます。
つまり、左股関節がねじれていれば、対側である右肩もねじれてしまう
これが「運動連鎖」の考え方です。歩行と同じメカニズムです。

◆ 肩関節は可動域が狭くなりやすい

肩関節には、
• 内旋位(内にねじれる)だと前方へ挙げる可動域が制限される
• 外旋位(外にねじれる)だと後方へ挙げる可動域が制限される
という特徴があります。

骨盤や股関節のゆがみが肩に連動し、可動域が狭くなった状態で無理に投球を繰り返すと、肩や肘に過剰な負担がかかり、炎症や損傷の原因になります。

いわゆる「手投げ」になってしまっている方も多く、これが悪循環のはじまり。
その結果、肩の痛みが股関節に、あるいは股関節のゆがみが肩や肘に影響して、複数の部位に問題が波及していくのです。

◆ 痛みの原因は“肩”だけではない

整形外科で「異常なし」と言われたけど痛みが取れない。
マッサージに行ってもすぐに戻る。
そんな経験はありませんか?

それは、痛みの出ている場所ではなく“原因の根本”にアプローチできていないからかもしれません。

当院では、痛みがある部分だけを見るのではなく、骨盤・股関節・体幹・肩関節の連動まで含めて検査・評価を行っています。

「なぜそこに負担がかかっているのか?」
「どこからゆがみが始まっているのか?」
をしっかりと見極め、根本改善を目指します。

◆ 投球は、下半身で!!まず“体の土台”から

「下半身で投げろ」とよく言われますが、それは筋力のことだけではありません。
骨盤や股関節の安定性、全身の協調性が整って初めて、理想的な投球フォームが可能になります。
どこかが不安定なままだと結局は、手投げになってしまいます。

野球を長く楽しみたい方こそ、フォーム指導やトレーニングだけでなく、体のバランスとメカニズムに元ずくメンテナンスが大切です。

◆ どこに相談すればいいか迷ったら…


• 痛みの原因をしっかり知りたい
• 体のゆがみをチェックしてほしい
• 整形外科や整体に通っても改善しない

そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度、ご相談ください。
早めに対処できれば、長期離脱を防げる可能性もあります。

お体の不安、違和感など、どんなことでもまずはお気軽にお話しください。

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